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2021/07/24 UT の木星画像b




夕方にどしゃ降りの雨でしたが、その後快晴状態になり撮像する事が出来ました。シーイングはそれなりの状態でしたが、雲に邪魔される事なく、長時間の撮像を楽しむ事が出来ました。今回の木星面は、GRS(大赤斑)から永続白斑BAにかけての領域で、7月16日の報告の前方をカバ−しています。今回のべスト画像は3セット目のカラ−画像です。取得した画像から気が付いた点について以下にコメントします。

・2セット目から4セット目の画像のSSTB(南南温帯縞)には、高気圧性の小白斑AWOが5個連なって確認出来、左から「A1」、「A2」、「A3」、「A4」、「A5」、と呼ばれており、メタンバンド画像で明るく(メタンブライト)、高層に位置している事が判る。「A4」と「A5」の間のやや下方にも白斑が確認できるがメタンブライトでなくAWOとは異なるものである事が判る。


・AWO「A5」のやや後方のSTB(南温帯縞)に永続白斑BAが黒に縁取りのある赤味を帯びた白斑として確認できる。BAの直前にも明るい白斑が確認出来るがこれもメタンブライトでなくAWOやBAの様に高層に位置するものではない。STBが確認できるのは、AWO「A1」の少し前まで、その先は準循環気流が形成されたことにより出現したSTrB(南温帯紐)と呼ばれる細いバンドのみが伸びている。


・GRS(大赤斑)自体に大きな変化は認められない。7月16日の報告でSEB南組織と準循環気流に囲まれたGRSの外周部が薄赤茶に変色している点がをコメントしたがこの領域に異変は発生せず、変色自体は薄まった感じがする。またGRS(大赤斑)の直前領域のSTrB(南温帯紐)は淡くなりほとんど確認出来ない状態になった。


・SEB(南赤道縞)のGRSの後方の攪乱領域である「Post-GRS disturbance」は、相変わらずその活動が非常に弱い。SEBの南組織だけは、南縁に暗斑が連なって活動的である。


・1セット目のカラ−画像や近赤外画像のGRSの先端の位置のEZ(赤道帯)領域に見られる暗点は衛星イオの影で、1セット目のメタンバンド画像や2セット目のカラ−画像や近赤外画像に認められる輝点は衛星イオの本体である。(複数画像を合成しており、木星の模様は同期しているが移動速度の異なるものは流れてしまう)またEZのこの領域の活動も非常弱く、複数のフェストーン(青黒いヒゲ状の模様)は確認出来るもののあまり活発ではない。


・NEB(北赤道縞)も、活動が非常弱く静的な状態に変化は認められない。南組織(上方側)は木星面で最も濃い赤茶色の縞模様であるが、北組織側(下方側)は淡化しており、その淡化状態はより進行している。この領域の北組織側に赤茶色のバージ(Barge:先が尖ったはしけの様な暗班)が散見される。またAWO「A2」下方のNEBの北縁(下方)に長命な大型の白斑であるWSZが2セット目と3セット目のメタンバンド画像で確認出来る。この白斑の存在は近紫外線画像でも縞模様に窪みが出来ているので判りやすい。

・昨シーズン発生したNTBs jetstream outbreak(攪乱現象の一種)によって復活したNTB(北温帯縞)は、本来の縞模様らしくなりオレンジ系の南組織と灰色系の北組織で構成されている。しかし北組織には、領域によっては赤茶色のバージ(Barge:先が尖ったはしけの様な暗班)状のものや暗点状のものが散見される。

・NNTB(北北温帯縞)は、断片的確認出来る。この領域にも赤茶色のバージ状の濃い模様が散見されし、暗点状の連なりになっている箇所も確認出来る。

・AWO「A2」下方の北極地方にはメタンブライト白斑が確認出来、上層部に存在するものであることが判る。北極地方には、複数の渦巻き状の模様が多数存在しているのがカラ−画像と近赤外画像から確認出来る。

画像をクリック、再クリックするとフルサイズ画像になります。  (2021/07/29)

2021/07/24 UT の木星画像b・・・・・・・・・・撮影/菅野清一 氏 (山形県上山市)




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