HOME← 2022/07/01 UT の木星画像-2


2022/07/01 UT の木星画像-2




 今期最初の木星画像報告になりますが、雲の来襲を受けメタンバンド画像は撮像出来ませんでした。
今回の木星面は、木星の一番の名所である「GRS(大赤斑)」の前後の領域になります。
以下に今回の画像についてコメントします。

・カラー画像と近赤外画像で、GRSの緯度領域の向かって左端側に見える輝点は、衛星エウロパである。・SSTBの領域で各画像の右端側に見える小白斑は、「A1」と呼ばれているAWOである。

・GRSの上方のSTBは、体系U40度付近まで濃く目立つ存在になっている。またその先端付近のSTZ領域に白斑(AWO)が確認出来る。(カラー画像と近紫外画像が判りやすい) 体系U40度以降は淡いながらもSTBの北組織が確認出来る。近紫外画像の右端には、SEBの南組織と接触している様に見える暗斑も存在している。

・今期のGRSは、若干小さめだが赤味を帯びたオレンジ色が目立っており、芯の存在も確認出来る。またGRSの前方と下部の領域も淡く赤味を帯びている。


・GRSの前方のSEBの南組織は、茶系で濃く目立つ。GRSの後方のSEBは全体的に淡いが、2個の白斑が確認出来る。(カラー画像と近紫外画像が判りやすい)

・EZ領域は昨シーズンと同様に、上方の南組織の着色は淡く、下方の北組織は薄茶色に着色している。また淡いながらも複数のフェストーン(青黒いヒゲ状の模様)が確認出来る。

・昨シーズン細化したNEBは、上方の南組織が木星面で最も濃い縞模様として目立つ。下方の北組織は淡いながらも復活の兆しが見え始めている様な気がする。近紫外画像では、色のアルベド(反射能)の関係からNEBが太めに見える。GRSの前方の経度のNEBの北組織の窪みの箇所の少し下方に、長命な白斑であるWSZが確認出来る。(カラー画像と近赤外画像でよく見るとなんとか判る程度ではあるが)

・昨シーズン細化したNTBは、今期は南組織のみが残り、淡く細く為べルト(帯)と言うよりは紐と呼ぶ方が適切な状態になっている。

・NTBの下方のNNTBは、淡く茶色系に着色した領域に小さな暗斑が点在している状態になっている。この領域も近紫外画像では、色のアルベド(反射能)の関係からベルト状に見える。

・NPR(北極地方)は、濃淡のある模様になっている。

画像をクリック、再クリックするとフルサイズ画像になります。ブラウザの戻るボタンで戻れます。  (2022/07/04)

2022/07/01 UT の木星画像-2・・・・・・・・・・撮影/菅野清一 氏 (山形県上山市)




HOME
← 2022/07/01 UT の木星画像-2


★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ Copyright (C) 2017 Seiyukai. All Rights Reserved. ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

星空同人・星遊会