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2022/07/28 UT の木星画像




久しぶりの撮像でしたが、撮像開始時はシーイングが良くなく、1時間程状況を見ながら待機し改善傾向が見られ始めたので撮像してみました。
そのため当初木星面の左端側に全体が見えていた大赤斑(GRS)は、時間経過と共に裏側に隠れ始め、撮像開始時には僅かに半分顔を出している状態になってしまいました。
 1セット目のカラー画像の撮影後、今度は雲が多発し始め再び待機状態が40分程続き、雲の切れ間を使い近赤外画像の撮像を行いました。
その後も雲は発生し、シーイングの方も悪化し始め、2セット目のカラー画像を何とか取得した後、全天が厚い雲の覆われ以後の撮像を断念しました。
そんな訳で、今回は近紫外画像とメタンバンド画像は取得出来ず、カラー画像と近赤外画像のみの報告になりました。
 今回のベストショットは、1セット目のカラー画像です。以下に気が付いた点をコメントします。

・1セット目のカラー画像でSSTB領域に確認出来る高気圧白斑(AWO)は、向かって左端側から「A1」、「2」、「3」、「4」で、2セット目のカラ−画像では「2」、「3」、「4」、「5」を確認出来る。
  尚、「A2」の前の少し下方の箇所と「4」と「5」の間の少し下方にも輝度のやや低い長形の白斑(CWO)も確認出来る。 

・STBの領域については、1セット目のカラー画像でSTBの南組織が「A2」の下方の位置まで延びているのが確認出来る。STBの北組織は、小暗斑が連なって点在する様な状態で昨シーズンとは大きく異なる様相になっている。

・SEBの領域は、上部の南組織のみが活動的で、7月1日の画像と比較し大きな変化は認められない。

・EZ領域の着色状態に変化は認められない。この領域にフェストーン(青黒いヒゲ状の模様)が複数確認出来、フェストーンの根元の青黒さが目立っている。

・NEBは、相変わらず南祖組織のみの細いままだが、この南祖組織の「A4」の経度の位置に明るい輝点状のものが確認出来る。またGRSの少し後方の経度付近にNEBの北方向(下方)への膨らみが確認出来、「A5」の下方の経度領域にも北方向への膨らみが確認出来る。少しずつNEBの拡幅化の進行が始まったのか?

・NTBも7月1日の画像と比較し大きな変化は認められず、細い紐状の南組織のみしか確認できない。

・NNTBは、小暗斑連なった状態で、NNTBの下方の「A2」の経度領域に「NN-WS6」と呼ばれる白斑が確認出来る。
画像はフルサイズです。  (2022/07/30)

2022/07/28 UT の木星画像・・・・・・・・・・撮影/菅野清一 氏 (山形県上山市)




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