今回もシーイングに恵まれず、更に淡い雲や大きな雲などの邪魔まであり撮像に苦労しました。メタンバンド画像の撮像を始めた所で、雲量が増加し、長時間の露光が出来なくなり以後の撮像を断念しました。そんな訳で3種の画像の1セットのみの報告になります。
今回の木星面の領域は、GRS(大赤斑)の後方で前回(8月28日)の3セット目より少し後方の経度領域になり、気が付いた点を以下にコメントします。
・STBの北組織の小暗斑状の連なりが目立つ。
・EZ領域のフェストーン(青黒いヒゲ状の模様)の活動が前回の領域より弱く感じる。但し、右端側に非常に濃い(青黒い)フェストーン状の模様が確認出来る。
・この領域のNEBは細いままで変化は見られない。近赤外線画像のNEBの右外側に見える楕円状の輝点は衛星イオの移動軌跡である。
・NTBは南組織のみで非常に細く淡い。(カラー画像では何とか判るが、近赤外線画像では赤系の色合いの影響もありその存在が殆ど判らない)
・カラー画像の中央経度の位置で、NNTBの下方に確認出来る白斑は「NN-WS6」と呼ばれているものである。