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2022/09/14 UT の木星画像




 今回もシーイングの変動や雲の発生に悩まされましたが、久し振りに(8月28日以来になります)複数のセット画像を取得する事が出来ました。
3セット目の近紫外画像の撮像の頃から、雲が多発し始め瞬く間に全天が曇天状態になり以後の撮像を断念しました。
時間経過と共にシーイングが良くなっていたので残念でした。今回の木星面は。GRS(大赤斑)が見える領域になります。
 今回の撮像は永続白斑BAが見える領域から開始したのですが、シーイングが悪すぎてボツにしました。今回のベストショットは3セット目のカラー画像です。
以下に気づいた点をコメントします。

・1セット目の各画像で、GRSの左上のSSTB領域に見える小白斑は、AWOの「A1」と呼ばれている高気圧性白斑(メタンバンド画像で明るく映り、高層領域に存在している)である。2セット目、3セット目の同緯度領域のGRSの後方側に見えるものは左から「A2」、「A3」、「A4」、「A5」である。

・1セット目の各画像のGRSの前方には、STB、STrB(準循環流)、SEBと縞模様が平行並び、現在の木星面で最も賑やか領域である。

・2セット目、3セット目の各画像から、GRSの後方領域のSTBs(南組織)は、「A3」と「A4」の間の経度領域まで明瞭であるがその後方は淡い。その下方にSTBn(北組織)の暗斑群が確認出来る。暗斑は緯度もサイズもバラバラで雑然としている。GRSに近づくにつれ経度が低くなる傾向が見られる。

・2セット目、3セット目のの各画像からGRSの後方のSEBの「Post-GRS disturbance」の活動は、活発で複数の明るい小白斑が確認出来る。

・1セット目の「カラ−画像」や「近赤外線画像」からEZ領域に大きなフェストーン(青黒いヒゲ状の模様)が確認出来る。また3セット目の「カラ−画像」や「近赤外線画像」から以前コメントしたフェストーンの根本の青黒い模様が更にGRSに近い経度領域まで移動した事が判る。

・以前にもコメントしたが、1セット目に見えるGRSが見える経度より前方の領域のNEBの縞の幅が復活傾向にある。しかし2セット目や3セット目の画像のGRSより後方領域は細い状態が継続している。

・「カラ−画像」でのNTBは相変わらず淡く細い状態が続いている。しかし「メタンバンド画像」ではその存在が判るので以前コメントした様に高度の低い明るい雲に覆われているのではないかと推測する。

・3セット目の各画像のNNTBの下方に確認出来る白斑は、「NN-WS6」と呼ばれている高気圧性白斑である。2セットめの「メタンバンド画像」で明るく映っている事から高層領域に存在している事が判る。

画像をクリック、再クリックするとフルサイズ画像になります。ブラウザの戻るボタンで戻れます。  (2022/09/18)

2022/09/14 UT の木星画像・・・・・・・・・・撮影/菅野清一 氏 (山形県上山市)




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