今期初めて火星の撮像を試みました。木星が存在する時期はそちらに注力しています。
今回の火星は、火星で最も有名な「大シュルチス」や「キンメリア人の海」が見える領域です。私はカラ−カメラのほかに、モノクロカメラと「近赤外パスフィルター」、「青フィルター」の組み合わせで撮像しています。
「青フィルター」では地表の模様は写りませんが、火星の雲や霧、極冠の検出に有効です。今回の画像では北極地方と南極地方の極雲の様子がよく判ります。「近赤外パスフィルター」の方は、波長の長い光のみを透過するので雲や霧を検出することは出来ませんが、これらに邪魔されることなく表面の模様を検出ことが出来ます。
9月下旬に火星で「ダストストーム」が発生しましたが、今回の画像の領域の地表の模様はほぼ火星地図と同様に見えることから「ダストストーム」は沈静化したものと推定しています。(濃いダストが舞っている状態ではないと推定)