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2023/07/27 UT の木星画像




 今回の木星の領域は、前回報告(7月25日)よりも少し前方の経度で大赤斑(GRS)と永続白斑BAの両方が確認出来るエリアです。
1セット目の「近紫外線画像」は、撮像時のシーイングが悪すぎた為ボツにしました。 また2セット目の「メタンバンド画像」は、空が明るくなってからの撮像だった為コントラストがなくこれもボツにしました。
 今回の取得画像で気が付いた点を以下にコメントします。

・1セット目の「カラ−画像」と「近赤外線画像」の木星像の左外周(SSTB領域の外側)に見える輝線状のものは、衛星エウロパの移動軌跡です。 複数(8ショット)の画像を自転補正ソフト(WinJOPOSのDerotation処理)でコンポジットした為に発生したものです。

・GRSの上方のSSTBの領域に、高層に位置する小白斑AWOの「A1」が確認出来る。 (カラ−画像や近赤外線画像では暗い縁取りある小白斑として確認出来、メタンバンド画像ではその存在が明るく見えるのだが、今回のメタンバント画像では外周付近の為判り難い)

・GRSは今期も赤味があり、中心部に芯を確認出来る。 又、GRS周辺が暗い雲で覆われている様で、GRSの前後がこの雲で挟まれている様な感じで、昨シーズンとは大きく異なっている。

・GRS後方のSEBの攪乱領域である「Post-GRS disturbance」の活動は、活発のようだ。

・前回、EZ領域の着色現象は見られなくなった旨コメントしたが、下部の北組織にはまだ淡い着色が見られる様である。 また前回、EZ領域のフェストーン(青黒いヒゲ状の模様)の活動が活発で無い旨のコメントをしたが、GRSの下方のEZ領域には、複数の大きなフェストーンが確認出来る。

・1セット目の「メタンバンド画像」のNNTBの下方領域に明るい白斑(高層に位置するメタンブライトな白斑)が確認出来る。

画像をクリック、再クリックするとフルサイズ画像になります。ブラウザの戻るボタンで戻れます。  (2023/08/04)

2023/07/27 UT の木星画像・・・・・・・・・・撮影/菅野清一 氏 (山形県上山市)




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