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2023/08/16 UT の木星画像




 日本海を台風が通過するため、各種天気予報はいずれも晴れ間が期待出来ない内容なので安心して熟睡していました。
AM2
時頃、トイレの為起き窓の外を見ると星空状態なので慌てて準備を始めました。当然、観測室の換気も望遠鏡の外気順応対応もしていませんので不安な状態で撮像を始めました。
 撮像開始時はそれなりに見えていましたが、1セット目のカラ−画像の撮像途中でシーイングが悪化した為、この画像のみ3ショット分だけのデータでDerotation処理しています。 ほかにもシーイングの変動(メタンバンド画像の1セット目/近紫外画像の2セット目)はありましたが、準備未了の状態で2セット分それなりの撮像が出来たのは幸運でした。
 各画像の上方の南極地方に見える大きな楕円形の黒点は、衛星ガニメデの影です。また2セット目のカラー画像の右下外周付近の輝点は衛星イオの本体です。

 今回の木星面で確認出来た領域は、82日報告の木星面と同じ領域とそれより少し前方の領域になります。82日報告と比較し気が付いた点を以下にコメントします。

・前回、SSTBの領域の高層に位置する小白斑AWOA7」と「A8」が確認出来る旨を報告したが、1セット目の「カラ−画像」の向かって左側に「A5」が確認出来、右側「A7が確認出来る。、2セット目の「カラ−画像」では前回と同様に「A7」と「A8」の両方が確認出来る。「A7」と「A8」は暗い縁取りがある為白斑として確認し易いが、「A5」はこの縁取りが無い為に白斑として確認しにくい。ただしSSTBの北組織が濃い紐状に存在している領域なのでそれなりに確認可能である。

1セット目の「カラ−画像」で、STBの南組織がノコギリの刃の様に凸凹状で非常に濃い紐状の縞模様として確認出来る。

SEBは、前回同様に「南組織」、「中央組織」、「北組織」共に活動的である。2セット目の「カラ−画像」で上側の「南組織」の上に、昨シーズン話題になった蛇状見える細長い暗雲と同様な雲が確認出来る。

・中央領域であるEZ領域には、フェストーン(青黒いヒゲ状の模様)が複数確認出来活動が活発である。これまでもなんどかコメントしたが輝度の高い微小白斑が複数フェストーンの根本付近に確認出来る。(カラ−画像や近紫外画像が判り易い)

・2セット目の「カラ−画像」のNEBの右側の北組織(下側)の窪んだ箇所に、長命な白斑である「WSZ」が確認出来る。(近紫外画像の方が判り易い)

画像をクリック、再クリックするとフルサイズ画像になります。ブラウザの戻るボタンで戻れます。  (2023/08/20)

2023/08.16 UT の木星画像・・・・・・・・・・撮影/菅野清一 氏 (山形県上山市)



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