前回の報告(9月10日)以来、天候とシーイングに恵まれず木星と対面出来ずにおりましたが、長時間の晴れ間に巡り合い久しぶりに観測する事が出来ました。 但し最初のカラー画像の撮像時はシーイングが思わしくなく、活用出来るのは1ショットのみの為粗い画像になってしまいました。また3セット目のメタンバンド画像は夜明けの為、何とか使用可能な3ショット分でのDe-rotation処理です。
4セット目の近赤外線画像は明るくなってからのおまけの画像です。
撮像終了後に観測ドームの外に出てひどい濃霧状態(周りの風景がほとんど見えない)になっている事に初めて気が付き、こんな状態で撮像出来た事に驚きました。
3セット目の近紫外線画像、メタンバンド画像の状態が良くないのはこの影響の様な気がします。
以下に気が付いた点をコメントします。
・1セット目のカラー画像のSSTB領域のAWO(高層領域の小白斑)は、「A1」、2セット目のカラー画像では「A2」と「A3」、3セット目のカラー画像では「A4」も顔を出している。
・1セット目のカラー画像の向かって左側の半分の領域のSTBが非常に濃い(現在の木星面で最も濃い)縞模様として確認出来る。3セット目のカラー画像GRSの後方に淡い痕跡と斑点状のSTBが見えるのと対照的である。
・GRSの前方にあったSTrBは、淡い痕跡が残っている状態になった。
・3セット目のカラー画像で、GRSの直前に暗い縁取りのある赤味を帯びた小白斑(リング暗斑?)状のものが確認出来る。これはメタンバンド画像では明るく見えないので高層のものではない。
・3セット目のカラー画像で、GRSの周辺が淡い赤系の雲で縁取られている様に見える。
・3セット目のカラー画像で、GRSの前方のSEB南組織の上辺に複数の暗い縁取りのあるリング暗斑が確認出来る。
・EZ領域は、SED(南赤道攪乱)によってSEBの下側(北組織)から流れ出した逆フェストーン(青黒いヒゲ状模様)と本来のNEBの上辺からのフェストーンとで非常に賑やかな状態になっている。特に2セット目と3セット目のカラー画像のGRSの少し前方領域のフェストーンは非常に青黒く大きい。まるでサメの背びれの様に見える。4セット目の近赤外線画像の右辺領域がSEDの終端部の様である。
・NEBは太く、活動も活発で、大きなリフト(Rift:縞模様に出来る斜めの裂け目)や輝度の高い小白斑なども複数確認出来る。
・NTBはいまだ復活の兆しが見えない。
・3セット目と4セット目の各画像のGRSの右端付近の下方の北極地方のNNTZ領域に小白斑(NN-WS4)が確認出来る。これもメタンバンド画像で明るく見える小白斑で高層に存在しているものである
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